20 年前のパソコン雑誌

最近、よく古いパソコン雑誌を読み返します。それは当時の雑誌が情報誌ではなく、パソコンを扱うための方法や手順を詳しく説明し、プログラムや回路図とその解説が載っていたからだと思います。そんな中から今から 20 年前を振り返って、当時のパソコン雑誌を少し紹介してみます。


20 年前のパソコン雑誌

今(2003 年)から 20 年前というと 1983 年、マイコンという言葉から少しずつパソコンという言葉に変わり始めた頃、16 ビットパソコンが出始めたものの、8 ビットパソコンの延長線上みたいな事しか出来ず、仕事で使うようなデータベースや文書作成は 8 ビットマシン用の OS だった CP/M が全盛の頃でした。とは言え、仕事に使おうとする人も多くの一般ユーザーも買ってきたパソコンに BASIC で作られたプログラムを走らせ、色々な処理やゲームに興じていた時代でした。

マイコン


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電波新聞社の月刊マイコンは実用書的なイメージの強いパソコン雑誌でした。周辺機器の使い方や、ソフトウェアのレビューが多く、仕事に使おうとする人には便利な雑誌だったような気がします。私は機種間の BASIC 言語の互換表が欲しくて、初めて購入したパソコン雑誌がこれでした。以後、情報誌的なイメージで時々買ってました。

マイコンBASICマガジン


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電波新聞社の月刊マイコンの姉妹誌的な存在の初心者向けパソコン雑誌。元々、月刊マイコンの姉妹誌であるラジオの製作の付録としてスタートし、何度かの付録を経て月刊誌として創刊します。各機種向けのBASICプログラムリストが紙面の8割を占める、ある意味特異な雑誌でしたが、最初の頃は必ずといっていいほど、この雑誌にお世話になったパソコンユーザーは多いんじゃないかと思います。写真はラジオの製作 1981 年 7 月号付録のものです。

I/O


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工学社の月刊I/Oは解析やゲームなど多彩な内容のパソコン雑誌でした。多彩であるがゆえに初心者には難解な内容も多かったものの、掲載されるゲームの多くはアセンブラで記述され、ハイレベルなものが多かったことから、毎日雑誌に掲載されるプログラム(バイナリダンプ)を入力したものでした。

Oh!MZ


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日本ソフトバンクの機種別雑誌としてNECのPCシリーズの専門誌Oh!PCに続いて創刊したシャープのMZシリーズ専門誌。しかし、丁度この頃に同じシャープの家電系部門からX1シリーズが誕生し、後に名機X68000を生み出してからは、Oh!MZはOh!Xに名前を変えることになる。Oh!MZはシャープ専門誌ではありましたが、プログラミングやハードウェアの基礎を毎月異なるテーマで解説してくれたり、月連載があったりで、ユーザーを育てる雑誌でもあったイメージが残っています。

テクノポリス


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徳間書店のテクノポリスは発行元の性格が色濃く出たアニメーションやCG、ゲームに強いパソコン雑誌でした。早くから共通のCGシステムを作ろうとしたり、CGの描き方、音楽の作り方など、今で言うマルチメディア的な使い方を当時のまだまだ未熟なスペックのパソコンで一生懸命やっていました。

マイコン大百科 入門編


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ケイブンシャの大百科シリーズとして発行されたマイコン大百科 入門編です。これは雑誌ではなく、いわゆるムックになるんでしょうか。子供向けにこれから来るであろうパソコンが当たり前にある生活(笑)を謳い、低価格パソコンを使って、絵や音を鳴らして親しむといった内容になっていました。

ASCII


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ASCIIの発行する元祖パソコン雑誌のASCIIです。これは他より少し古い 1979 年 11 月号です。丁度、インテルが今後どうなるのか?モトローラの素晴らしいCPU 68000についてなど、今から見ても楽しい内容ばかりです。雑誌としてはマイコンとI/Oの丁度間にあるようなイメージの雑誌で、当時はプログラムも多く掲載されていました。


その他

それぞれの雑誌の内容は元サイズの JPEG 画像を表示して見てもらえば読めると思います。


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