この製作記事ではSL-C700のI/Oポートから出ているシリアルポートの信号がTTLレベルで極性が反転している事を考えずに製作した為、TTLレベルでも接続できてしまうPCしか繋がらないと思います。ちゃんとしたものを作りたい方はdoggieさんのサイト「シリアルケーブルの製作のページ」をご覧になることをオススメします。
SL-C700標準添付のPC接続用USBケーブルは、デフォルトでシリアル接続に なってるんで、I/Oポートにシリアル端子が出てて、ケーブル内にチップが 入っててシリアル−USB変換してるんだろうなと思ってました。
ザウルス宝箱Proで SL-C700 I/Oポート仕様書 が公開され、これを見てシリアルポートがあることを確認し、dmesgコマンド で起動時のメッセージから/dev/ttyS0がそれに該当するんだろうと思い、 シリアルポートを引き出してやれば色々できそうだなと作ってみました。
たぶん、SL-A300やSL-B500、下手すればMIシリーズザウルスでも利用できる ような気がします。
ソフマップ日本橋1号店4Fにて50円で購入。
神戸店、なんば店ザウルス2 3Fでも2002年末から2003年2月現在まで 100円で販売されていたことを確認。
このMebius側コネクタがSL-C700のI/Oポートと同じコネクタ (いわゆるオプションポート16コネクタ)を利用している為、 I/Oポートを引き出してシリアルケーブルなどを安価に作成するのに 利用できると思われる。
Mebius側コネクタはネジ(+)2本を外すだけで簡単にバラすことが できます。内部はケーブルから2つのコネクタを経由して基板のパターン を経由し、Mebius側コネクタに繋がっています。写真では2つのコネクタ を外して裏返した状態になっています。特別なチップが載っている訳でも ないので、そのままI/Oポートを引き出すのに利用できます。
SL-C700のI/Oポートは本体側コネクタ正面から見て左側から1番〜16番 となっています。これをCE-PD04などのコネクタを利用して、D-SUB 9ピン のオスコネクタに下記のD-SUBの接続先を参照して結線します。 D-SUB 9ピンコネクタは差込口正面から見て、上の段が左から1番〜5番、 下の段が左から6番〜9番となっています。
段位置 | ピン番号 | 色 | 名称 | Mebius側ピン番号 |
4 | 1 | 茶、黒(太) | GND,FG | 8,FG |
2 | 2 | NC | ||
1 | 3 | 灰 | Wake Up | 10 |
3 | 4 | NC | ||
4 | 5 | 赤 | DR | 7 |
2 | 6 | ベージュ | PWR IN(+) | 2 |
1 | 7 | 黒 | CS | 6 |
3 | 8 | 黄 | PWR IN(-) | 16 |
4 | 9 | オレンジ | USB D- | 12 |
2 | 10 | 薄緑 | PWR IN(-) | 16 |
1 | 11 | ピンク | SD | 3 |
3 | 12 | 青 | USB D+ | 9 |
4 | 13 | 緑 | RD | 4 |
2 | 14 | 水色 | ER | 14 |
4 | 15 | 紫 | RS | 5 |
16 | ピンなし | |||
17 | ピンなし | |||
2 | 18 | 黒(太) | FG | FG |
ピン番号、段位置はcdmaOne側コネクタのものです。 cdmaOne側コネクタはツメの付いている方を表、丸穴の空いている方を左、 ケーブル側のコネクタの差しこみ口を上、として、左側を1番ピンとした場合、 段位置は上から3段になっているので、その位置を示します。 Mebius側ピン番号と名称はSL-C700でのピン番号、名称を当てはめています。 (この色の通りに結線されていない場合もあるかと思いますので、 写真を参考に確認した上でご利用ください。)
No. | 色 | D-SUB | 名称 | 詳細 | IN/OUT | 備考 |
1 | NC | PWR IN(+) | 本体への電源供給端子(+側) | |||
2 | ベージュ | PWR IN(+) | 本体への電源供給端子(+側) | |||
3 | ピンク | 3 | SD | Transmitted Data | out | 送信データ |
4 | 緑 | 2 | RD | Receive Data | in | 受信データ |
5 | 紫 | 7 | RS | Request to send | out | 送信要求 |
6 | 黒 | 8 | CS | Clear to send | in | 送信可 |
7 | 赤 | 6 | DR | Data set ready | in | データセットレディ |
8 | 茶 | 5 | GND | Signal GND | GND | シグナルGND |
9 | 青 | USB D+ | USB data + (bidirectional) | in/out | USB データ信号+ | |
10 | 灰 | 9 | WakeUp | Calling Indicator | in | 被呼表示、アクティブ”L” |
11 | NC | VCC | VCC(3.3V) | 3.3V 出力端子 | ||
12 | オレンジ | USB D− | USB data - (bidirectional) | In/out | USB データ信号- | |
13 | NC | (Reserved) | ||||
14 | 水色 | 4 | ER | Data terminal ready | out | データターミナルレディ |
15 | NC | PWR IN(−) | 本体への電源供給端子(-側) | |||
16 | 黄、薄緑 | PWR IN(−) | 本体への電源供給端子(-側) | |||
黒(太線) | FG | Frame GND |
CE-PD04が50円、D-SUB 9ピンオスコネクタが150円、コネクタカバーが300円でしたので、 500円程度でCE-170TS相当のケーブルが作成できました(笑)
あとは、/etc/inittabのS0:24:respawn:/sbin/getty・・・の24を245に書き換えて、 telinit qすれば、パソコンとクロスケーブルで接続してリモート接続をしたり、 rz、szなどでファイル転送したり、minicomをインストールして、シリアルコンソール として利用したり、モデムを繋いでダイヤルアップしたり、GPSを繋いでみたりと 色々出来るかと思います。
ただ、Poche Tail Aと接続してのダイヤルアップがうまく動作しないので困ってます。 文字抜けが発生したり、Poche Tail Aの本体LEDが新品電池なのに電池切れを示す赤に点灯したり、 SL-C700側の電圧レベルとか何か問題があるのかな?と思っていますが・・・。
海外のサイトですが、Linux Zaurusにおけるシリアルポートの活用法について 詳しく解説されています。
海外の通販サイトみたいです。CE-170TSよりも使い勝手の良いケーブルを作られているようです。
SL-C700に関する様々なTIPSを載せておられます。ここで、CE-170TSが使えることを知りました。ありがとうございます。
モデム内蔵H"をSL-C700と直結しておられます。モデム内蔵H"側がTTLレベルで 論理反転しているようなのでコネクタ内部にチップを内蔵して対応されてます。綺麗ですね。
同じような事をSL-B500でされてます。実は最初telinit qを知らなくて(汗) ここを見て自分がうまくいかなかった理由を知りました。感謝!
これもH"との接続ですが、定番のH"接続ケーブルKX-HA10を利用したやり方です。 CFに何も差していないとおかしくなるとのことですが、赤外線接続で作成して /etc/ppp/peersの下のIRDAxxxxxxファイルの115200と書かれた行の先頭にttyS0 を追加してやれば普通にアイコンでダイヤルアップできると思います。
KX-HA10をRS-232C対応に改造されています。上記リンクを合わせて参考になりました。
RS-232CのD-SUB 9ピンコネクタやクロスケーブルの結線について書いてあります。参考になりました。